(一社)日本エアライフル協会が発足しました!

お知らせ

現在、日本国内の銃砲業界は所持者の高齢化に伴い、厳しい状況に立たされています。

かつては国内で65万人いたと言われる銃砲所持者は現在8.2万人ほどに減り、その内35%が70代以上の高齢者が占めており、今後も減少が続くことが確実に予想されます。

また環境問題や安全性の観点からも、所持や狩猟に対する法律は年々厳しくなってきております。

そのような状況の中、銃砲業界ではいま狩猟用エアライフルが注目を集めています。

そもそも日本のエアライフル市場は、過去にマルチポンプ式と呼ばれる低出力のエアライフルが人気を博したこともあり、現在も多くの所持者にとってエアライフルはパワーのない、危険性の少ない銃、という認識が未だにあります。

しかしながら近年の狩猟用エアライフルは大きく進化し高出力化が進んでいます。

マルチポンプ式全盛期ではどれも15〜20ft/lbs程度の出力でしたが、現代のPCPエアライフルでは5.5mmで30ft/lbsほどが一般的で、7.62mmでは100ft/lbs近い出力を持つものもあります。

これにより低出力のエアライフルでは難しかった、カワウやサルなど小型動物の駆除や、イノシシやシカなど大型動物の安全な止め刺しなどにも必要十分な能力を有し、実際多くの現場で活用され始めています。

銃砲所持者が減りつつある現状において、こうした猟具の有効活用は非常に重要です。

一方その知識については、残念ながら古い常識、情報が今もなお流布しています。

これは事業者、販売店においても例外ではありません。

また取り扱いについても、今まで銃砲というと散弾銃やライフル銃といった猟銃が中心となり、パワーが低く装薬銃とは比較にならないエアライフル(空気銃)については、所持許可に関わる講習などでも専門分野として語られることはあまりありませんでした。

しかし間違った知識や取り扱いは、今後の高出力のエアライフルにおいては、さまざまな高いリスクを生む可能性があります。間違った知識と使い方で事故が起きれば、確実に規制は強まります。その規制が合理的なものであれば良いですが、過去の銃砲業界の規制事例から見れば、必ずしもそうなるとは言えません。

それを防ぎ、安全で健全な市場発展を目指すためには、関係者一丸となり協力し、正しい知識と見解をもって、皆で業界に対してガバナンスを効かせていく必要があります。

そうした想いから日本エアライフル協会(JARA)は設立されました。

JARAでは、エアライフル業界を発展させたいと願う事業者すべてと協力し、また団結することで、業界を守り改善し、所持者には安全啓蒙を行なっていく所存です。

最後に、射撃コストの低いエアライフルは、競技射撃の門戸としても最適です。

射撃競技用のエアライフルと狩猟用エアライフルは、用途としては別物ですが、道具としては延長線上にあります。JARAでは狩猟用エアライフルを使った競技会も積極的に開催し、競技射撃者が狩猟にも興味を持てるよう、狩猟者が競技射撃にも興味を持てるよう、垣根を越えた交流も推進してまいります。これにより、エアライフル所持者の技術及び安全意識をさらに向上させていきたいという狙いもあります。

エアライフルは今後の銃砲、狩猟業界において、非常に重要な役割を持っています。

JARAではエアライフルの正しい知識を持って、安全な運用を啓蒙することで、事業者、所持者も含めた銃砲、狩猟業界全体も応援してきたいと考えております。

今後のJARAの活動に際し、皆様のご支援とご協力を賜りますようお願いいたします。

2024年4月1日 (一社)日本エアライフル協会 代表理事 藤田 賢

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